オリンパスのキャッシュフロー分析

今回はオリンパスキャッシュフローを分析します。オリンパスは2011年の8月に粉飾決算が明るみに出て、大きな話題を呼びました。

オリンパス事件 - Wikipedia

内容を見てみると、バブルのころの有価証券投資での損失を20年にもわたって隠ぺい。2008年にダミーのM&Aをでっちあげ、実体よりも多い金額で買収を実施。実体よりも多い部分を翌年の減損として計上し、バブル期の損失を無かったことにしたということです。何だか凄いトリックですね。

今は損失が解消されているんだから、普通のサラリーマンなら自分の首を絞めるだけだし敢えて突っ込みはしないもの。当時内部告発した方々はもの凄い倫理観を持っていたのだなと思います。株主としては、この問題が放置されればいずれまた同じようなスキームが使われることは明らかなので、この内部告発は将来のオリンパスにとってすごく良いことだったかなと思います。

下表が2009年3月期から最新版までのキャッシュフロー計算書のまとめです。(2008年以前のデータは決算短信が存在しませんでした)

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2009年3月期以降で稼いだ営業CFが3388億円に対し、使った投資CFは800億円。結果として2588億円もの現金を生み出しています。オリンパスの2015年3月期の売上高は8000億弱ですから、かなり優秀な部類です。

次に、営業CFから投資CFを引いた現金の増加傾向を下図のグラフに示します。

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現金は、ほぼ単調に増加しており、業績が継続的に好調であることが見て取れます。オリンパス内視鏡に代表されるヘルスケア分野の首位に立っており、ここが業績を牽引しています。ヘルスケアは今後伸長する市場と言われており、さらなる業績の拡大が見込まれます。

粉飾という大問題はありましたが、オリンパスの場合、本業とは関係のないところでの問題だったので、業績にはほとんど影響は無かったようですね。ただし、現在株価は相当高値圏にあるので、株への投資は注意が必要です。