キヤノンのキャッシュフロー分析

今回のキャッシュフロー分析はキヤノンです。この企業の経営者である御手洗富士夫氏は他企業に先駆けて「キャッシュフロー経営」を言い出したことで有名です。もともと財務部門か何かの出身であり、大企業では少ない数字の分かる経営者です。また、キヤノン創業者の甥にあたります。社長就任時に大胆な改革を行ったことで有名ですが、創業者の血筋であるからこそ経営改革を断行できたのでしょう。このパターンは今のトヨタ自動車の社長である豊田章夫氏と符合するかも知れません。

 

ではまず、キヤノンのHPに存在する限りの決算短信を使って作成したキャッシュフロー計算書を下表に示します。

 

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年によって、営業CFは数千億規模でばらついていますが、その分、その年の投資CFをコントロールしており、結果、営業CFから投資CFを差っ引いた正味の稼ぎは、毎年、高水準なプラスになっています。素晴らしい経営です。

 

次に営業CFから投資CFを引いた正味の稼ぎを1999年12月期から累積したグラフを下図に示します。

 

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これも美しい単調増加です。優良企業でもリーマンショック東日本大震災の年は、現金保有高を減らす傾向にあるのですが、キヤノンは現金を生み出し続けています。15年間の累積も3.5兆円となっております。キヤノンの現在の売り上げ規模が4兆円程度であることから考えても妥当な水準です。素晴らしいですね。

 

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