東芝のキャッシュフロー分析

 

第五回のキャッシュフロー分析は東芝です。そもそもキャッシュフロー分析を始めたのが東芝の不正会計問題を見て、投資家として身を守るためにどうすればいいのかを考え始めたのがきっかけでした。その答えとして、3つの財務諸表のうちキャッシュフロー計算書だけは粉飾が難しいことからキャッシュフロー分析から、企業の実体を分析するということをこのブログでは行っています。これまで、良い企業、悪い企業の分析結果を見てきましたが、ここら辺でじゃあ会計操作を行っていた企業はどうなのかを分析してみたいと思います。まずは2000年三月期以降のキャッシュフロー計算書をまとめたものを下表に示します。

 

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営業CFから投資CFを差っ引いた、東芝の正味の稼ぎを見てみると、大きなプラスから大きなマイナスまですごい振れ幅で振動していることが分かります。これは稼げている年度も稼げていない年度も関係なく、その時々の時勢に流されるがまま投資をした結果です。本来投資とは、自分の財布の中身と相談しながらすべきなのですが、自身の能力を超えた投資をし続けた結果が今の最悪の状況を招いています。次に、正味の稼ぎを2000年三月期を基準に累積したものを下図に示します。

 

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稼ぎの蓄積は年度によって増えたり減ったりしています。この15年間で少なくとも成長している傾向は見て取れません。株主の観点からこれを見ると、期待としては毎年、数千億程度、現金で増えていって欲しいところなのです。単年では期待通りの年もありますが、平均的には大きく期待を下回っていることが分かります。また、東芝は毎年5兆円程度売り上げを上げており、そんな企業が15年かけて、3000億円程度の現金しか生み出せていないことからも、状況は深刻です。なんといっても売上高に対する利益率にして年率0.1%未満ですから。

 

復活。できると良いですね。